割引国債 | 国債の種類と特徴

国債が発行される時点でその発行価格が額面価格よりも低く設定されている国債です。満期までの間利子の支払いはありませんが、満期時（償還時）には額面価格と発行価格の差額を受け取ることができ、それが利子相当となります。

簡単に説明すると、将来100円返すという借金証書を95円で売るというものです。満期には100円を受け取ることができるので、利益は5円、利回りにすると5÷95＝5.26％ということになります。

割引国債の発行例と特徴

たとえば以下のような国債が「割引国債」となります。

額面：100円
発行価格：95円
償還期間：5年
クーポン（利子）：なし
利払い：なし
償還金額：額面100円につき100円

割引国債の場合、金利はありませんので国債を持っていても金利は発生しません。
ただし、満期日（償還期限）には1単位あたり95円で買った国債が100円で帰ってくることになりますので、その差額が利益となります。

100万円分買う場合には、端数がでますが10526口購入することができます。これが1口あたり100円で償還されますので100万円（正確には端数がでるので999,970円）で買った割引国債が償還日には1,052,600円で償還されることになります。

割引国債は、3年債（満期3年）、5年債（満期5年）のものがありましたが、2002年に3年債が発行打ち切り、2000年9月に5年債の発行打ち切り以降発行されていません。

ただし、満期が1年以内となっている国庫短期証券（2か月、3か月、6か月、1年）については割引国債と同様にアンダーパー（100円未満の額面）で発行される割引債タイプとなっています。
ちなみに、国庫短期証券は（Treasury Discount Bills。「T-Bill」）とも呼ばれます。

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